留学生からのメッセージ③

2014グローニンゲン大学短期訪問プログラム参加者

工学部 1回生 吉村直也さん

2014年にグローニンゲン大学短期訪問プログラムに参加し、2週間半ほどオランダに滞在しました。非常に短い期間ではありますが、価値観を180度変えられました。

 僕 はこのプログラムに参加する前は一度も海外に行ったことがありませんでした。欧米の文化には興味があり、英語もそこそこできたのでいつか行こうと思ってい ましたが、本当に英語でコミュニケーションを取れるか不安で決心することができませんでした。そんな時このプログラムに巡り会えました。オランダと聞いて 正直最初はピンときませんでした。しかし説明会に行って、先輩方の話を聞くと、大学側のサポートもしっかりしていて、英語が不安でも大丈夫だとわかり、参 加を決めました。

 このプログラムの中では、グローニンゲン大学の先生方によるプレゼンテーションとライティングの授業、そして週末には エ クスカージョンとしてオランダのご家庭を訪問し伝統的なゲームや郷土料理をご馳走になったり、オランダ干拓の歴史をバスで巡るバスツアーがありました。授 業以外の自由時間は、街を散策し美しいヨーロッパの町並みを楽しみました。

 詳しく知っているわけではありませんが、教育について日本と海外で比較されるがことがよくあります。例えば、日本の授業は一方的で欧米はより双方向的だなどということです。言葉では理解していましたが、実際体験してみると予想をはるかに超えていました。

  プレゼンテーションの授業で、モデルを見てそのプレゼンテーションの良い点・改善すべき点をディスカッションしました。ネイティブの英語のスピードについていけず、話せることが何もありませんでした。困っていると先生が来てくれて、状況を説明すると「君たちが理解できなかったのはどうしてかな?」とヒント をくれました。プレゼンは聴き手の事を考えることが重要で、僕たちを聴き手として想定すると話すスピードが不適切だったというアイデアを得ることができま した。自分で考える学びが素晴らしいと考え、僕たちの中から答えを引き出そうとしてくれていました。だからこそ印象に残って、今こうして書くことができて いるのだと思います。

  ライティングの授業では最初、グループのメンバーがみんな遠慮しあい、先生がリアクションを求めても尻込みしてしまいました。あとで先生がみんなが反応し てくれないと気を悪くしていると聞きました。間違えや言いたいことがうまく伝わらないことも多くありましたが、積極的に参加するよう心がけました。すると 教室の雰囲気が変わり「睡魔」に一切襲われず、いつの間にか時間が過ぎてしまう授業に変わりました。あとで先生が話してくれたのですが「ヨーロッパでは間 違えを恐れず、まずチャレンジしてそこから学ぶ」というアイデアを重んじるそうです。日本でもよく言われる考え方です。普段から実践しているつもりでした が、このアイデアがここまで授業をエキサイティングで印象に残るものに変えるとは思いませんでした。

 自由時間はアムステルダムやハーグ な ど観光地に行ったりもしましたが、個人的には大学の近辺が面白かったです。日本ではあまり見かけない週3回ほど開かれるマーケットに行って美味しいものを 探したり、お店の人と話をしたりしました。ホールのチーズを売っていたり、何種類ものジャガイモだけを売っている専門店もありました。いきなりジョークが 飛んできたり、隣で愉快に歌いだす人がいたりと、日本では考えられない雰囲気でした。早朝、写真を撮りながら歩いていると、お店の人が声をかけてくれて コーヒーをご馳走してくれました。さらにその後、記念撮影までしました。皆さん本当に親切で、陽気でその場にいるだけでテンションが上がりました。また、 夜はホテルでプログラム参加者が集まってホームパーティーを開きました。スーパーで買ってきた、様々な食材を食べ比べしながら、ほぼ初対面のメンバーと語 り合ったりしました。

 この文章を書いている今は帰国して少し時間が経ちました。しかしこのプログラムでは得られたたくさんのも のが今も消 えずに残っています。失敗を恐れずにチャレンジするというアイデアは日常に新たな見方を切り開き続けてくれています。異国で日本にはないもの、できないこ とを肌で感じることで固定観念にとらわれない広い視野が手に入りました。そして同じ大阪大学で学ぶ仲間もできました。ここで得たものが未来を大きく変える ことは間違い無いと思います。このプログラムに参加できて本当に幸運でした。

2014年12月掲載